
表面:プトレマイオス朝エジプト最後のファラオにして最も謎に包まれた美女:クレオパトラ7世フィロパトル
在位:紀元前51年 - 30年8月12日 生没:紀元前69年1月(もしくは紀元前70年12月)ー 紀元前30年8月29日(満39歳没)

古代プトレマイオス朝エジプト最後のファラオ(王)。
一般的に「クレオパトラ」と呼ばれているのは彼女の事である。
弟のプトレマイオス13世と結婚し共同統治をするも、「ローマとの共存が母国の生き残る道」だと考え共和制ローマの独裁官カエサルを虜にしカエサルの子を産む。
カエサルの死後はアウグストゥスの宿敵マルクス・アントニウスと愛人契約を結び、再びローマ統治を目論むがアクティウムの海戦で敗戦濃厚になった時点で敵前逃亡。
最期はコブラを自らの乳房に噛ませ自決したという説もあるが、夕食時に毒入りのワインを飲んだという説が現在では信憑性が高いとされている。
彼女のコインはほとんど残っておらず、同じプトレマイオス朝エジプトでもアルシノエ2世などと違い状態が良い物も存在しない。
その点も含めてファラオを愛していただける方にお勧めする1枚。
裏面:ローマ三頭政治の1人としてアウグストゥスと権力争いを繰り広げた政治家:マルクス・アントニウス
生没:紀元前83年1月14日 - 紀元前30年8月1日(53歳没)

共和制ローマにおいて独裁官カエサルの総督代理や騎兵隊隊長として名を馳せる。
カエサルの後継者として見られていたがカエサルが指名したのはオクタヴィアヌスであった為、副官レピドゥスと共にオクタヴィアヌスに対抗する。
紀元前55年のエジプト遠征で出会ったクレオパトラ7世(当時18歳)に夢中になってしまったという。
その後アクティウムの海戦でクレオパトラ7世と共にオクタヴィアヌスに挑むが逃げたクレオパトラ7世を追ってマルクス・アントニウスも戦線離脱、指揮官を失ったエジプト軍はあっけなくオクタヴィアヌスに敗れてしまう。
最期はクレオパトラ7世が自死したとの誤報により自らを剣で刺し死亡。
その後マルクス・アントニウスの死体はクレオパトラ7世の下に運ばれ彼女の腕の中に包まれたという。
敵国の女王と一緒に肖像画を刻印したデナリウス銀貨を発行した事によりローマ人民の神経を逆なでしたマルクス・アントニウスではあるが、状態の良い物はほとんど残っておらず希少性抜群の銀貨。